学童通信 2025.3月号

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これからの教育とAI

AIの普及が目覚ましい昨今、夏休みの宿題である読書感想文をAIに作成してもらったり、AIに絵を描いてもらったり、さらには動画を作成してもらうことも可能になっています。私自身もコード生成AIを活用してプログラミングを行い、システム開発を進めるなど、AIがさまざまな分野で人間の仕事をサポートする時代になってきました。

このように、かつては人間が担っていた作業の多くをAIがカバーできるようになりつつあります。特に教育の現場では、2040年に向けてAIが英語、数学、国語、理科、社会といった授業を担当できるような方向で進められていると言われています。そのような未来では、教師という存在自体が必要なくなる可能性も考えられます。

さらに、教育だけでなく、さまざまな分野でAIが介入し、業務の多くを代替できるようになれば、これまでの学校教育が果たして意味をなすのかという疑問が生じます。従来の暗記型学習や単純作業の習得は、AIの発展によって価値が薄れていくことは避けられません。

では、AIと共存していく社会において、人々に求められるスキルや能力は何なのでしょうか。

これから求められるスキル

AIの進化によって最も重要視されるのが「コミュニケーション能力」です。

AIはデータ分析や論理的な判断には長けていますが、人間同士の感情のやり取りや、共感、創造的な議論を行うことはまだまだ難しい領域です。そのため、AIが普及する未来では、人と人とが円滑に意思疎通を図り、適切に協力しながら物事を進めていく能力がますます重要になってくると考えられます。

では、コミュニケーション能力を磨くためにはどうすればよいのでしょうか。

コミュニケーション能力を育む方法

コミュニケーション能力を向上させるためには、以下のような方法が考えられます。
  1. 対面での会話を増やす
    友人や家族、学校の先生などと積極的に会話をする機会を増やし、言葉での表現力を鍛える。
  2. ディスカッションやグループワークに参加する
    チームでの議論を通じて、自分の考えを伝えたり、他者の意見を尊重しながら協力する力を身につける。
  3. 読書や文章作成を習慣化する
    語彙力を増やし、言葉を適切に使う能力を高めるために、日常的に読書をしたり、文章を書いたりする。
  4. スマホやオンラインゲームの使用時間を見直す
    デジタル機器に依存しすぎることで、対面での会話の機会が減少してしまうため、意識的にバランスを取ることが大切。
今の子供たちは、小さい頃からスマートフォンやオンラインゲームに触れる機会が多く、リアルなコミュニケーションを取る場面が少なくなってきています。そのため、意識的に人と会話をする環境を作り、コミュニケーション能力を鍛えることが、これからの社会で重要になっていくでしょう。

当学童の方向性と教育の未来

当学童では、AI時代に適応できるような試みを行っています。特に重要なのは、読書習慣を身につけることです。読書はコミュニケーション能力を向上させるために不可欠な要素であり、遊びもまた、対人関係を深める上で欠かせません。

近年、中高生の中には真面目に勉強に取り組んでいるにもかかわらず、成績が伸びない子が増えており、教育業界でも問題視されています。そのような子どもたちに共通するのは、遊びの経験が少ないことです。遊びを通じた学びが不足していると、創造力や柔軟な思考が養われにくくなると言われています。

また、同じことを毎日繰り返すことの重要性も見落とせません。単調な繰り返しの中でこそ、自分の生きる道を見つけることができるとされています。剣道、柔道、書道、茶道といった「道」がつく習い事も、その精神を象徴しています。

そのため、当学童では、日々の習慣として「TODOリストの実践」「毎日の読書」「良いこと探し」を継続することを大切にしています。これらの習慣を通じて、子どもたちが主体的に学び、自分の道を見つける手助けをしていきます。

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