学童通信 2025年1月号

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問題解決能力を育む

子供がトラブルに巻き込まれたり、トラブルを起こしたとき、親がすぐに介入してしまうと、自分で解決する能力が育ちません。子供に自分で解決させることが大事です。親が介入するのは、本当に最後の手段と考えるべきです。

子供が苦しんでいる姿を見るのは、親として非常に辛いことです。しかし、自分で解決できる能力を身につければ、子供が苦しむ姿を見なくて済むようになります。

親としてできること

前提として、親は常に子供の味方であるという姿勢を示すことが重要です。そのうえで、子供が目の前の現実にどう向き合うか、その捉え方を変えるための手助けをすることが大切です。具体的には、
  • 子供がどのような見方をして苦しんでいるのかを理解する
  • その捉え方や乗り越え方を教え、一緒に乗り越える
例えば、いじめに遭っている場合でも、捉え方を変えることで現実を変えることが可能です。いじめられていることを楽しむという極端な例を挙げると、いじめる側は「いじめ甲斐がない」と感じてやめる可能性があります。

嫌な現実から逃げても、その問題は追いかけてくることが多いものです。例えば、いじめられっ子が次の場所でもまたいじめられるというケースは少なくありません。そのため、いじめられないような自分に変化していくことが重要です。

絶対にやってはいけないこと

親も一緒になって落ち込んだり、相手の悪口を言ったりすることは避けるべきです。これをしてしまうと、子供は自ら解決する能力を育むことができず、常に誰かや環境のせいにして生きることになります。

親の姿勢は子供に大きな影響を与えます。親自身が人や環境のせいにせず、前向きな姿勢を見せることで、子供もそれを学びます。また、子供の気持ちを汲むこと自体は良いことですが、「嫌だから嫌だ」という要求をすべて受け入れると、自己中心的な価値観が育ち、社会で必要とされない人になる可能性があります。

成長と問題解決能力

人生では多くの嫌なことや困難に直面します。それを乗り越える方法を知らなければ、そのたびに落ち込み、他者や環境のせいにして生きることになります。成長とは、自分が変わることです。

幼少期のトラウマをプラスに変える

また、問題解決能力以外にも、生きていく上で足かせになるものがあります。それは、幼少期の負の経験が原因でトラウマとなり、後々支障をきたすこともあります。しかし、その負の経験をプラスに捉えられるようになると、トラウマは解消されるということを聞いたことがあると思います。逆に言ったら、幼少期の段階で負の経験をプラスに捉えることができていれば、将来トラウマにならないということが言えるのではないでしょうか。

社会人としての問題解決能力

社会人になると、問題解決能力は極めて重要なスキルになります。人生は思い通りにいかないことのほうが多く、多様な価値観を持つ人々と関わる必要があります。トラブルの多くは価値観の相違が原因です。その価値観が案外どうでもいいものであることも少なくありません。

小さいうちから、自分にはない価値観を受け入れる経験を積むことで、人としての器が広がります。自分の信念を持ちながらも他者の価値観を受け入れることができる人は、大変魅力的な存在になります。

子供が魅力的な人になるためには、親も意識して取り組む必要があります。自分に言い聞かせるつもりで、親自身も日々努力を続けることが大切です。

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